ハイテクショック
2005年 11月 07日
しかし今回は憎悪のまなざしで睨み続けてしまった。
いや、別に看護師サンに罪はないんだけど。
ハイテク機械のせいで行き場のない想いを抱いた...そんなお話。
つい先日、階段を下りていた時
グキッ!
『グアッ!』
足をひねってしまい、くるぶしあたりが異常に腫れ上がってしまった。
歩けないほどだったので久しぶりに大きな病院に行った、俺。
ドキマギしながら受付を済ますと、見知らぬ機械を渡された。
「画面の指示に従ってください」とのこと。
自分の番になったら呼び出してくれたり、
指定の場所も表示してくれたりする端末らしい。
いつの間にか病院ではこんなハイテクマシーンが浸透していた。
すげー、未来チック!などと思った。
『個人情報保護法のせいで病院内で患者の名前を呼び出しづらいから、こんな機械が発明されたのかな?』
『というかポケベルみたいなこの機械、電波で情報を飛ばしているなら大丈夫なのか?
ペースメーカーしている人に近づかないようにしておこう。』
などと考えながら1時間が過ぎた。
しっかし!ぜんぜん、呼び出されない!
後に用事を控えていたためイライラが募っていく俺。
機械になんか八つ当たりできなく、待つしか方法がない。
仕方がないので、うなだれながら途方にくれる。
この機械で一番、恩恵を受けている人たち。
それはぜんぜん順番が回ってこない患者が、
一番にストレスを爆発させる対象者、つまり看護師サンだと思う。
どことなく、この病院の看護師サンの振舞いに余裕が見える気がした。
くっそー。
...結局それから1時間後、やっと呼び出し合図が来た。
止め方が分からず、隣の老人に失笑を買う、俺。
やり場のない怒り倍増。
診断の結果、重度のねんざと診断。
大量のシップを処方される。
『患部にシップを貼るより、まず頭に貼って怒りをクールダウンしたいー!』
切実に思った、岐路での帰り道。
ちょっと色が変わりかけた紅葉樹がやけに目にしみた。